みなさんもご存知のとおり、海外に進出している企業で飲食カレー部門のトップは断トツで「CoCo壱番屋」です。
ここ5-6年で、『日本のカレーライス=CoCoイチ』というイメージを世界に浸透させはじめています。
その背景にある企業としての戦略がすばらしいと感じていたので、この記事で私の思ったことを書いてみようと思います。
アメリカ人がCoCoイチについて語る(3:36~)
動画を見る限り、かなりCoCoイチのカレーライスが好きなようです。
こういった外国人のリアクションを見ると、なんだか日本が褒められているようでうれしくなるのは私だけでしょうか。
CoCoイチが人気なのは、もちろんおいしいからというのが大きいと思いますが、背景に企業としてのしっかりとした戦略があるからなのは間違いありません。
企業戦略
1.国内よりも海外展開を重視している
台湾 漢中店
CoCoイチはここ数年、中国・韓国・タイなどアジア圏を中心に海外店舗拡大をはかっています。
今年は1982年の法人化以来はじめて、国内店舗数を減らすと発表し、その分より一層海外店舗を増やしていくという方針が鮮明になってきました。
これまでのように日本の店舗数を増やしていっても頭打ちとなるのを予想したのかどうなのか、伸びしろのある海外マーケットを最重要視しています。
また、海外展開にあたっては結果もついてきていて、毎年海外店舗の売上はうなぎ登りです。
ヒットの要因として一番大きいと思うのは、カレーライスという日本の日常食を経験したことのないマーケットの中(海外)に投じているということです。
過去記事参照 ⇒ 外国人目線に立つことからはじめる-世界発信編- 2.価値は人それぞれで変化する
「消費者に未知の体験をさせて価値を生み出す」という基本概念をはずしていません。
まさに、Simple is best です。
2.個人の自由(選択)を意識したトッピングオプション方式
CoCoイチの料金は決して安くはありません。
みなさんも1度は食べたことがあると思うのでわかると思いますが、ライスを増量し自分好みのトッピングを追加すると、カレーチェーン店1食にたちまち1000円以上支払うことがあります。
現在の日本は景気も悪く給料もたくさんもらえるわけではないのに、なぜカレーライス1食に1000円以上支払うのかを考えると、もちろん先にも書いたように味がおいしいということもありますが、一番大きいのは「カスタム(トッピング)」ということではないかと考えます。
というのも、今世界の流れは個人(YOU)の時代ということで、みんな縛られることを嫌います。
自由に選択して、自分らしく自分の人生を生きていきたいという時代です。
この時代の流れととてもマッチして、自分流のカスタムができるのが企業が成長している1つの要因です。
事実、CoCoイチの収益のうちトッピングによるものは大きな割合を占めています。
余談ですが私は
ロースカツカレー チーズMIX 辛さ普通
が好きです。
たまにソーセージも追加します。
王道・・・。笑
3.価格競争に入らない姿勢
一般的に言われている「価格競争はするな!」ですが、これは言葉でいうほど簡単ではありません。
ほとんどの企業が価格競争に巻き込まれますし、意に反して価格を下げざるを得ない状況に陥ります。
私が実際の体験として感じているのは、価格競争に陥りやすい業種としては、特にモノの販売であったり、仲介業者であったりします。
これは自分自身で商品の価値をコントロールできない分野の企業だからです。
例えばモノの販売であれば、卸業者や販売店などがあります。
卸業者はその名のとおり、メーカーから商品を卸す企業です。
販売店は卸業者から卸された商品を一般消費者へ販売する企業です。
これら一連の販売の流れはすべてメーカーの商品に依存していて、商品自体は変更することができないため、価値を高める作業がとても難しいです。
これだけモノが溢れかえっている現代では、消費者の商品購入店舗選別の第一条件が「安いかどうか」であり、インターネットで容易に比較検索できるため、ボリュームディスカウントをかけたり、提携会社と特契約をして諸経費を下げられる大手だけが生き残っていく構造となってしまいます。
もちろん、新しい商品やブランドを作り出すことができるメーカーは別で、メーカーは自分自身で価値をコントロールすることができるポジションにいます。
私が思うに、メーカー以外の部分については、個人からのスタートでは絶対に参入してはいけない分野だと思っています。
価格競争がはじまったら勝てないからです。
しかしCoCoイチ海外店舗の料金体系は異質で、海外一等地に出店したり、高級デパート内に出店したりと、高級ブランドのイメージで展開をはじめています。
店内の雰囲気も日本のチェーン店チックな感じとは違い、とてもオシャレです。(上記画像)
このようにしてCoCoイチは、価値をコントロールして持ち上げ、海外飲食業界の価格競争ラインから外れた道を進むことに成功しています。
またこの成功の要因として、1.でも書いたように、外国人に対して未知の体験(味など)をさせている点も非常に大きいです。
新しい体験は消費者にとって価値が上がります。
ですので、海外では1食3000円相当にも換算できる価格で提供できてしまうのです。
CoCoイチの企業戦略は、個人(YOU)が世界に発信していく上で参考になる点がとても多いです。
1-3.を意識することにより、小さな個人(YOU)でもなにかを成し遂げる可能性が出てきます。
いま私が成し遂げようとしていることは・・・
CoCoイチのカレーを食べることです。
食べたくなってしまったので、食べてきます笑
ココイチで検索してここにたどり着きました!
なにげなく利用しているココイチがこんなに海外で人気なんてビックリ(゚д゚)!
記事読んでたら僕も食べたくなってきたので今夜はココイチにしますw
ココイチ大好きさん
コメントありがとうございます。
そうなんです!特にチーズトッピングが人気なんですよ。
私もブログ記事当日はココイチでした。同じですね笑