個人が海外に進出していくにあたって障壁となるのは、やはり言語の問題です。
しかし、『英語がわからない=海外に進出できない』には結び付かないということを今日は書いていこうと思います。
まず今回の内容は、前提として「ビジネス的な環境下」で外国人と円滑なコミュニケーションをとる方法だということを頭に入れておいてください。
私の場合であれば輸出事業関係の場合です。
というのも、「プライベート的な環境下」ではボディーランゲージやテンションでいくらでもカバーできるからです。
また過去記事にもあるように、視覚的効果(動画、画像)を利用できる場合もかなりコミュニケーションは楽になります。
⇒ 動画や画像を意識する
それでは本題に入ります。
設定は、ビジネス的な環境下における外国人とのメールのやりとりです。
1.外国語を翻訳し理解する
翻訳に関しては、Googleのツールで簡単に翻訳できるのでみなさんも知っているかと思います。
ですので、私が実際にやっていることを含めて注意点を記載していきます。
1-1.英語の場合
①Google翻訳⇒ https://translate.google.co.jp/
②excite.翻訳⇒ http://www.excite.co.jp/world/
③Gmailの翻訳機能
↓
上記3つの翻訳ツールを使えば、英語がわからなかったとしても相手の意向をほぼくみ取ることが可能になります。
ただこれは英語の場合のみです。
英語は日本でも必須科目に入っているので、ツールでの和訳が多少めちゃくちゃなものが表示されても、自身の直訳でなんとかなるからです。
しかし英語以外の言語では、ツールでの和訳がくずれた場合直訳できる人はかなり限られてしまいます。
そこで、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ロシア語、中国語、韓国語などの言語の場合の対処法も記載しておきます。
1-2.英語以外の場合
一度英語を挟んで翻訳します。
どのツールも自動翻訳機能が付いていますので、メールで送られてきた文章が何語か検出後に英語に翻訳してください。
そして翻訳された英語を日本語に翻訳します。
↓
この流れで翻訳を行うとスムーズな翻訳をすることができます。
1-3.顔文字の理解
海外の顔文字は日本語の顔文字と違ってすべて横に描かれています。
最初は記号の羅列でよく理解できないかもしれませんが、この「横」というのだけわかっていれば、感覚でだいたい感情を察知することができます。
(^^) ^^ ⇒ :-) :)
(^o^) ⇒ :-D :D
(-_-) ⇒ :-( :(
日本の顔文字のようにかなりたくさんの種類がありますが、喜怒哀楽さえわかれば問題ないので一般的なものだけ上げておきました。
同種類のものは鼻があるかないかだけの差です。
1-4.英語の略語
手間を省くため外国にも省略語が存在します。
私が外国人とやりとりをしていて特に目立ったものを記載しておきます。
U ⇒ You(あなた)
ASAP ⇒ As Soon As Possible(可能な限り早く)
CUZ ⇒ Because(なぜなら)
CU ⇒ See You(またね)
TX ⇒ thanks(ありがとう)
略語もたくさんあるようですが、日本人と思ってくれているのか実際上記以外はあまり使われたことがありません。
この5つを知っていれば十分です。
2.外国語の文章を作成する
英語に精通していないと英文を作るのはなかなか難しいと思うかもしれませんが、要点を抑えてツールをうまく使用すれば、簡単に外国人に伝わる英文を作成することができます。
ポイントとしては、決してうまい英文でなくても良いということです。
「伝わる英文」であれば誠意が伝わります。
2-1.英語の場合
翻訳の逆を行います。
2-2.英語以外の場合
こちらも翻訳の逆を行います。
必ず英語でワンクッション挟んでください。
英語を挟まないと、翻訳の時以上にでたらめな文章となってしまう可能性が高くなります。
※英文作成時のポイントとしては、まず日本語で「主語」「述語」をはっきり書くということを意識してください。
また、まずは短い文章の状態で英文にし、修飾語は後付けとすると良いです。長文の日本文から英文を作ろうとすると訳がおかしくなることが多いためです。
2-3.文章全体の構造
全体の構造は毎回同じで問題ありません。
骨組みと考え、定型としてください。
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Dear 相手の名前,
Hi, we are 自分の名前、企業名など
【本文】
Yours sincerely, 自分の名前、企業名など
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2-4.外国人と円滑にコミュニケーションを図るための構成術
全体の構造は2-3のとおりなのですが、やはり言語が違うせいでうまくコミュニケーションが取れない時があります。
外国人とコミュニケーションを取る際に意識しておくと良い成功方法を記載しておきます。
成功方法1 感情表現をとにかく多く入れる
視覚的情報(動画、画像)がありませんので、とにかくあなたの感情を多少大げさに記載しておきます。
これをすることにより、英文が下手だとしても相手が怒ることが極端に少なくなります。
というのも、あくまでも翻訳ツールはツールなので、ネイティブの英語ではなく一般的な定型分ですから、ちょっとしたニュアンス違いで相手を怒らせてしまうことがあるのです。
【怒らせてしまう日本語での例】
①あなたは英語が得意ですか?
②お前は英語が得意か?
同じ質問内容ですが、英語の場合前後の文脈で②に取られてしまうことがあります。
しかし、成功方法1を実践しておくと、トラブルが極端に減ります。
外国人は良い意味で純粋です。
【感情表現の例】
I am very grateful for you, because you understand that (I am) not good at English.
「私が英語を不得意であることを理解してくれているので、あなたにとても感謝しています」
こういった文章を入れるだけで印象がガラッと変わり、たとえ英文が下手で失礼だったとしても、とても誠意のある日本人に見えるのです。
成功方法2 サンドイッチ戦略
輸出事業をしていると、海外発送時のトラブルで返金をしなければならない時もでてきます。
返金要求の交渉が送信されてきて、相手がかなり怒っていることも珍しくありません。
それが返金対象であればこちらもすんなり承諾しますが、返金対象外で理不尽なときもあります。
そういった時、トラブルにならないようになだめながら交渉し、断らなければなりません。
日本人同士でも難しいのに、それを英語でです。
そんなときこれから紹介する「サンドイッチ戦略」を知っておくと、かなりの確率でこちらの思うように事を運ぶことができます。
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Dear 相手の名前,
Hi, we are 自分の名前、企業名など
【あなたの気持ちを理解している旨】
【あなたが怒るのも無理もない旨】
(本文)
【実際にはあなたの意向を受け入れることができない旨】
(あなたの理解にとても感謝している旨)
【I am very grateful for you ~】
Yours sincerely, 自分の名前、企業名など
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実際に伝えたい大事な部分は【本文】の部分です。(サンドイッチの具)
なにも考えずに返信文を作ってしまうと、この【本文】を先頭にもってきてしまいます。
これは一番やってはいけないことであり、怒りを爆発させてしまうことがあります。
ですのでまず文頭に相手に共感を表す文章を入れておきます。(サンドイッチのパン)
また、文末に感謝の意を込めた感情表現入りの文章を入れることにより、さらに本題である具の部分がマイルドになります。(サンドイッチのパン)
この文章作成方法は日本語の場合でも当てはまることですが、特に外国人相手に、文頭に相手の意見を否定するような内容を入れてしまうと一気に展開が悪化します。
英語と日本語を比較してもらえれば簡単に理解してもらえると思うのですが、英語は主語のあとすぐ述語がきます。
日本語のように述語が一番最後。最後まで読まないと結論がわからない言語と違い、英語は結論を先に言う言語です。
ですので、「否定」が先頭に入ると外国人はそれ以降の文章が頭に入らなくなります。
この外国人の特性にマッチさせたものが『サンドイッチ戦略』です。
まとめ
いろいろ書きましたが、最終的には同じ人間同士ですのですべて感情で決まります。
そのちょっとした表現方法のテクニックが、上記記載内容ということだけです。
言語が違うおかげで、お互いに理解し合おうと歩み寄る努力をすることも多く、意外に日本人同士よりも外国人との方が仲良くなれたりすることも多いです。
そのあたりが個人での海外発信の魅力かなと、最近ちょっと思っています。
これはとっても役に立ちますね。
このネタだけでサイトを作ってもらいたいぐらいです(笑)
日本人にとって英語コンプレックスは
大きな問題だと思います。
こういった実務的なノウハウが知り渡れば
ビジネス能力を持っていながら
「英語ができないから」という理由で尻込みしている人も
「やってみよう」という気になるんじゃないでしょうか。
応援しています。
がんばってください!
ウルトラの父さん
コメントありがとうございます。
外国人とのやりとりは実際とても楽しいです。
英語がわからなくても、感情表現をしっかり折り込めばスムーズなコミュニケーションが取れます。
興味がある方は、ぜひどんどん実践してみてほしいです。
またコメントお待ちしています。